「見たことのある空」

                            作詞・曲 旁月 今日人
                             制作 1992〜1993年頃 自宅にて
                

   1   溜め息の数だけ 君が離れてゆくよ 僕はただ君の唇に戸惑う
       
       五月の通り雨が二人の中を左右に 横断歩道の模様ほど遠ざける


      出会えたままの二人でいれば こんなに傷だらけにならずに済んだのかも

      いつも君が思った愛の形は 僕に あまりにも儚く 届かないでいたね



      無くしてしまう愛が これほど身近にいて 背中合わせの夢が 君の涙の数と

      気付かずにいたままの 少し前の僕らが 陽炎の中 雨の 恋人達に重る




   2   秒針の数だけ愛は深みに落ちて 見えない海の底へ二人を運ぶけれど
       
       沈黙の闇の中 二人の愛は左右に 1秒の空間も無く 流れてた


      君の心が今ならわかるね アストゥリアスの花が部屋の中 枯れ落ちてる
 
      いつも君が思った愛の形は 僕に あまりにも淡くて 届かないでいたね


      誰そ彼てゆく街で どこか知らないところで 褪めた別れと愛が誰かを包むけれど

      最初から その理由を 知っていた僕らは 罪と罰との中で 縛られ流れてた



      高層ビルの隙間で流れてく空を見た ずっとずっと昔に 見たことのあるような空が

      雲の切れ間に朝の 微かな木漏れ日の雨 溜め息の中 僕の背中に降り注ぐ




      高層ビルの隙間で流れてく空を見た ずっとずっと昔に 見たことのあるような空が

      雲の切れ間に朝の 微かな木漏れ日の雨 溜め息の中 僕の背中に降り注ぐ
      
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   「見たことのある空」 詳細歌詞 
 
   <解説>

   「詳細歌詞」とは  本来この歌に うたわれている内容の「意味」や「解釈」を
   なるべく解り易く 説明書きをさせていただきながら 
   歌のメロディー部分と歌詞の形式を壊さずに書いている 詳細な「詩」です。
   (その為、楽曲を聞きながら 「詳細歌詞」を追っていただくと、さらに深く
   楽曲の中身に触れていただけて 楽しいと思います。)

   ちなみに
   僕の制作している楽曲には 大半、このような「詳細歌詞」が付いていて
   カッコ書きや ルビ(ふりがな)等で 表しきれない内容を
   CDジャケットに印刷している内容とは 別に
   こうして制作させていただいています。

   視聴一曲目の『自分に・・・嘘を・・・ついて・・・』には
   その歌われている内容の世界観を小説として掲載させていただいておりますが、
   本来、ほぼ一曲一曲に この「詳細歌詞」と 「小説」が付いていると思っていただいて
   よいかと思います。

   大変、複雑な構造を成して楽曲が制作されているようにも見えますが
   ある意味、ほかのアーチストの方も すべてこうした世界観をお持ちだと思いますし
   逆に申し上げれば こうした歌詞の世界は
   僕たち一人一人が体験してきた 過去の出来事に裏付けられてい、
   さらに、それら ひとつひとつを 忘れることが出来ずに
   心の中に留めている・・・もしくは 傷を為して 残っている・・・と言ってよいかと思います。

   「表現」をする ということは
   このように 大変 大きな「痛み」を伴いますが 
   伴う痛みを 「忘れたくない気持ち」・・・・も あって
   こうした作品にしている・・・と 言える気もします。
   きっと 歌を作られない方にも あると思うのです。

   「あの日」「あの時」「あの場所」での 心の痛みが・・・・

   僕たちは
   皆さん おひとり お一人 の中に あるものを
   たまたま 言葉やメロディーにしているだけであって
   その方 その方 それぞれの中に 「痛み」や「喜び」の歌は 絶え間なく流れていて
   みなさんが感じていらっしゃること と 僕が感じていることは
   なんにも変わらないと 僕は思っています。

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   たまたま偶然 このページを訪れ 僕の楽曲を 聞いて下さった方が おいででしたら
   是非、あなたの中の 『歌』 に 出会って(思い出して) お帰りになって下さると
   とても うれしいです。

   解説が長くなりましたが どうか お楽しみになって下さい。

          よろしくお願いいたします。                   ほうづき きょうと


 
                       
                        







    「見たことのある空」 詳細歌詞 
         

   1  溜め息の数だけ 君が離れてゆくよ 
  
      僕はただ君の唇(が「さよなら」と動いてしまわないかと、そればかりに)に戸惑う

        (まるで真夏の日差しを思わせる、ついさっきまでだったのに、今は・・・)
      五月の通り雨が二人の中を左右に 横断歩道の模様ほど遠ざける



      出会えたままの二人でいれば こんなに傷だらけにならずに済んだのかも

      いつも君が思った愛の形は 僕に(とって)あまりにも儚く(て)

      (「ごめん・・・僕が悪いんだ。」 その君の愛が)届かないでいたね



      無くしてしまう愛が これほど(僕たちの)身近にいて 

      背中合わせの夢が 君の涙の数と

      (まだ愛がなんなのか)気付かずにいたままの (ほんの)少し前の僕らが

      (さっきまで立ち昇っていた)陽炎の中 (今は突然の)雨の

      (「まるであの頃の僕達が、歩いているようだね・・・。」ほらあの)恋人達に重る





   2  (僕ら二人の仲が始まった頃は)秒針の数だけ愛は深みに落ちて(いって) 
    
      (「この先一体どこまでこの愛に溺れてゆけるのだろう・・・。」と思いながら)
  
      (行く先の)見えない海の底へ二人を(限りなく)運ぶ(ままにまかせていた)けれど

      (やがて少しづつ時がたつに連れて、世界中のほとんどの人と同じ様に

       最初の愛は解け落ちてゆき、お互いの中に)沈黙の(時間が流れはじめ、)

      (その)闇の中(で)二人の愛は左右に(別れて) 1秒(という時間)の空間(隙間)

       も無く、(やっぱり時は)流れて(溶けだしていっ)た(ね)





      君の心が今ならわかる(気がするんだ)ね (あんなに君が大切にしていた)

      アストゥリアスの花が部屋の中(に)枯れ落ち(てしまっ)てる

      いつも君が思った愛の形は 僕に(とって)あまりにも淡くて

      (「ごめん・・・僕が悪いんだ。」 その君の愛が)届かないでいたね



      誰そ彼てゆく街で どこか知らないところで 

      褪めた別れと愛が誰かを包むけれど

      (その”誰か達”が気付かずに落ちてゆく愛の果てとその先を)

      最初から(”絶望”につながってゆくんだと知っていながら、誰にも告げる事も出来ずに、)

      その(全ての)理由を(そしてその行く先を)知っていた僕らは

      (それらを口に出来ずにいる黙秘の)罪と(その)罰との中で

      (この先も永く拘束され、ずっと)縛られ(たまま)流れて(いくんだ)た





      高層ビルの隙間で流れてく空を見た(よ) 

      ずっとずっと昔に(二人で)見たことのあるような空が

      雲の切れ間に朝の微かな木漏れ日(が、まるで)の雨(のように)

      溜め息(ばかりついている僕)の(心の)中(を責めるように)

      僕の背中に降り注ぐ(いでいるんだ。)





      高層ビルの隙間で流れてく空を見た(よ) 

      ずっとずっと昔に(二人で)見たことのあるような空が

      雲の切れ間に朝の微かな木漏れ日(が、まるで)の雨(のように)

      溜め息(ばかりついている僕)の(心の)中(を責めるように)

      僕の背中に降り注ぐ(いでいるんだ。)
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